痩田筋男痩田筋男

ダイエットは現代多くのわたしたちの生活の一部となっています。調査によれば、現在ダイエット中と過去にダイエットをした人は7割にも及ぶといいます。

ダイエットはわたしたちの飽くなき欲求であり、特に妙齢の男女にとっては、痩せたい、お腹の脂肪を取りたい、脚を細くしたいというのは、強烈な欲望です。

ダイエット産業は2兆円規模といわれ、テレビ広告費全体、出版産業、ペット産業、ホテル産業、化粧品産業よりも大きなお金が、ダイエットに関する書籍・DVD・広告・エステ・教室・サプリなどで動いているのです。

わたしたちのダイエットに対する欲望というのは、とてつもなく巨大だということです。

一方、その巨大なダイエット欲に真正面から対抗する勢力は何かというと、食欲・空腹です。食欲は、ダイエット欲に対する、唯一であり、最大の敵といえるでしょう。ダイエット欲には食欲の他に敵なしといって過言ではありません。

ダイエットvs空腹の戦歴

ダイエットは9割が失敗するといわれます。ダイエット欲vs空腹の戦歴は、現代では、1勝9敗となるわけです。10戦のうち、ダイエット欲が9回負けて、1回だけ勝っている。10戦のうち、空腹が9回勝って、1回だけ負けているのです。ダイエット欲というのは、とても不利な戦況に常にあるわけですね。

食欲と性欲

ではなぜ、ダイエット欲というのは、食欲に対して、ここまで不利な状況にあるのでしょうか。それは、ダイエット欲は精神的なものオンリーだけど、食欲は、精神的プラス生理的なものだからです。

人には、食欲・性欲・睡眠欲という3大欲望があるといわれます。そのいずれも、身体と心の両方が持つ欲望です。性欲に関してはピンク産業は5兆円以上でブライダル市場の2倍近くあります。ダイエット産業と比較にならないくらい、性欲というのは強烈なわけです。

しかし、性欲は何とか押さえつけられますが、食欲は押さえつけると死んでしまいます。性欲よりも食欲の方が強いです。

食欲と睡眠欲

睡眠欲に関しては、ダイエットのように、睡眠時間を削ろうと反対する欲望は、みなさんほぼありません。もちろん、睡眠時間を削って他のことができたら、随分自由になる時間ができるのでありがたいことではありますが、ほとんどの人は、睡眠欲には戦う前に戦いを放棄しています。睡眠欲と食欲は匹敵するほど強いです。
睡眠欲と戦って眠る時間を削ったら、日常生活に影響がでるように、食欲と闘うと、やはり日常生活に影響がでます。

ダイエットと食欲

食欲は、視覚の刺激、胃の空腹感、血糖値の低下、空腹ホルモンなど、ありとあらゆる方法で、生理的に攻めてきます。一方のダイエット欲といえば、痩せたいとかお腹を細くしたいという、思いだけで成り立っているのです。これでは勝てるわけはありませんね。9敗1勝なわけです。空腹がモンスターだとすれば、ダイエット欲は、小人ですね。

世界一おいしい調味料~空腹は宝物

こうなると、空腹というモンスターは、ダイエット欲を完膚なまでに叩き潰す悪役のようですが、素晴らしい役目もします。生命を維持させるというのは当たり前ですが、食事もおいしくしてくれるのです。

世界一おいしいスパイスは、空腹だとはよくいわれることです。満腹のとき食べる高級食材よりも、空腹のときに食べる安い食事の方がずっとおいしいのは、誰もが経験するところです。

しかし、それは、ダイエットが、食欲というモンスターをさらに育てているということでもあります。我慢すればするほど、空腹は大きくなる一方ですから。

もともと勝てる見込みの少ない、ダイエット欲vs食欲の戦いなのに、試合中に、ダイエットは食欲という敵に塩を送っているわけです。愚かといえば愚かな構図です。勝てるわけありません。

ここまで読んでみて、空腹というモンスターに闘うのが、どれだけ無謀で愚かなことかと理解できたと思います。しかし、1割程度は勝つ見込みはあるのです。いったいどうやったら勝てるのでしょうか。真正面からの戦いを避けることです。

真正面からの衝突を避けるには

食欲と真正面から闘わないということは、どういうことでしょうか。それは、ダイエットという目標は動かさないけれど、食欲に随所で負けてしまえということです。試合で負けても、勝負に勝てば良いということです。

毎日色んなところで食欲に負けるけれど、最終的にはダイエットできた、という仕上げになればよいのです。具体的にはどういうことでしょう。

食欲には逆らわない

食事前に少しでも空腹を感じたら、間食をとってしまうのです。そうしておいて、食事のときの食欲がマックスにならないようにして、食事からは脂肪に直接繋がる食材をカットして、一日でのトータルな減量を目指すのです。

食事前でないときでも、空腹を感じたら、とっとと間食してしまえば、空腹モンスターが必要以上に大きくなることもありません。こう聞くと、間食を何回もとると、結局太るじゃんと感じるでしょう。

その解決策は簡単です。太らない間食をとればいいのです。太らない間食とは何でしょうか。

栄養素

その前に、最も太る栄養素について書きたいと思います。食材は、たんぱく質、脂質、糖質の3つの三大栄養素から成り立ちます。この中でもっとも体内脂肪になりやすいのは、どれでしょうか。答えは糖質です。

脂質は、脂肪っぽいから、それがそのまま体内脂肪になると思いがちですが、基本的に、食べたものが、そのままの形で身体の一部になるということはありません。

脂質を摂取しても、いったんは胃腸で粉々に細胞単位で分解されて、血液中に入り、体の各所に運ばれ、そこで体の一部に再合成されます。糖質も分解されて、ブトウ糖となり、それが主に体内脂肪の原因となるのです。

糖質食材とは

では糖質が最も含まれている食材は、なんでしょうか。スイーツでしょうか。半分正解で、半分はずれです。スイーツに大量の糖質が含まれているのは、ご存知の通りです。

しかし、ご飯やパンやパスタなどの炭水化物にも、大量の糖質が含まれているのです。例えば、ショートケーキとご飯一杯に含まれている糖質は、どちらも約50グラムと、同量なのです。

主食を毎日3回食べるということは、ショートケーキを毎日3個食べるのと、体脂肪的には同じなのです。ショートケーキからの糖質でも、パスタからの糖質でも、まったく同じブドウ糖として体は吸収していきます。

ですから、ダイエットで最もとっていけない食材は、主食とスイーツです。他にも、欧米で主食であるジャガイモも炭水化物のかたまりだし、小麦粉をふんだんに使った生地の厚いピザなども避けるべき食べ物です。

炭酸飲料

もちろん、糖質たっぷりのペットボトル飲料などもご法度です。500ml入りペットボトルの場合、ペプシやコーラやファンタには50g以上、三ツ矢サイダーは55g、キリンレモンは50g、CCレモンは43g、カルピスソーダは43gなど、それ一本でスイーツ一個分にも匹敵するくらいの、ものすごい量の糖質が入っています。それと紙パック入りの野菜ジュースやスポーツドリンクにも相当な糖質が入っていますから、念のため。

間食

間食にとっても良い食べ物といえば、その反対になります。炭水化物・糖質のほとんど入っていないものです。そうしたものをちょこちょこ食べたり飲んだりしておけば、空腹モンスターが大きくなることはありません。空腹と真正面から戦うことなく、一日の合計で、糖質の摂取を減らす事は、全然難しくありません。

間食の食材

では具体的には、どういったものを間食に飲み食いするべきでしょうか。
代表格は、水やお茶やブラックコーヒーです。職場でちょくちょくお茶を飲んでいたので、全然お腹がすかなかったという経験をした人もいると思います。食欲というのは多くの場合、少量でも何かをちょくちょく飲み食いしていると、感じなくなるものなのです。

水やお茶ではつまらない、コーヒーは飲む過ぎたくないというかたは、無糖の炭酸水がおすすめです。自動販売機などにはまだ普及していませんが、例えば、アサヒの「ウィルキンソン タンサン クリアジンジャ」ならネットで箱買いしておけば、一本100円以下であります。ペリエも古くから人気ですね。どちらも無糖ですが、フレーバーがありますので、味を楽しむこともできます。食前にこれらを少し飲むだけで、だいぶ食欲減退するのが実感できるでしょう。

嗜好品

キシリトールガムやノンシュガーガムも良いですね。キシリトールなら歯も丈夫にしてくれますから、一石二鳥です。ノンシュガーの飴もおすすめです。

ノーカロリーやノンシュガーの飴は、コンビニやスーパーよりも、ドラッグストアの方が種類が豊富で、濃厚なココア味のものなどは腹の足しにもなります。これらは職場や学校でも比較的簡単に(隠れて?)摂取できる食材だと思います。

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いかがでしたか。これらを味方にして、空腹モンスターとの正面衝突を避けながら、炭水化物を減らすことで、一日トータルの糖質量をカットし、ダイエットという目標を達成してください。

執筆者 痩田筋男について