衝撃の発見だった肥満遺伝子

俗にいう太りやすい体と痩せやすい体って本当にあるのでしょうか。科学的に証明されているのでしょうか。それがされているんです。まずはDNAレベルのお話から。

しばらく前、ダイエットに関係する、外国で衝撃の研究結果が発表されました。過食が止まらない遺伝性肥満マウスに、正常なマウスを血を輸血すると、過食が止まるという事実がありました。

そのことから、肥満遺伝子なるものをつきとめたのです。この1994年の研究発表がきっかけとなり、肥満遺伝子の研究が急速に広まり、現在にいたります。

近年でも、β3-アドレナリン受容体遺伝子、MRAP2など、次々と発表が相次いでいます。遺伝子のレベルで、太りやすい体が作られているなんて、やるせない話ですよね。

でもこれが事実なようです。確かに、親が太っていると、子供も太りやすい傾向があるのは、身の回りでも見聞きしていることと思います。かつては、それは生活環境だと考えられていました。

親が太りやすいものを食べたり家においたり食事に出すので、子供も環境的に太ってしまうと。しかしこれらの研究は、環境という後天的な因子だけでなく、先天的な遺伝子レベルで、太る体というのは成り立っているのだと語ります。

肥満遺伝子は悪くない

しかし肥満遺伝子があることは悪いことでしょうか。そもそもなぜ、肥満遺伝子なるものがあるのでしょうか。生きるためです。生存競争に、生き残るためです。

おそらく、食糧不足な大昔であれば、肥満遺伝子をもった人の方が、生存率は高かったのかもしれません。もともとはいくつかの肥満遺伝子というのは、人体にとっては、プラスなもののはずです。

しかし現代のわたしたちは、猫も杓子もダイエット。脂肪を燃やすことに命をかけているといって良い人も多数いるでしょう。本来は人類の味方であるはずの脂肪遺伝子が、現代では大きな敵となってしまっているのです。

DNAの影響は限定される

留意して欲しいのは、肥満遺伝子を持っていても、食事や運動に気を使っていれば、肥満になることはありません。知力でも運動能力でもなんでもそうですが、遺伝子の影響というのは、非常に限定的だというのが定説です。

つまり、確かに太りやすい体というものは存在しますが、その原因は、遺伝子という本人ではどうしようもない先天的なものよりも、本人の行動次第でどうにかできるものが、大半を占めるのです。

要するに、太りやすい体というのは、本人が太りやすい体にしているのです。

自分で太りやすい体にしていないか、セルフチェックをしてみましょう。

  • 自分でわざと太りやすい体にしてませんか
  • ペットボトルで炭酸飲料を飲んでいませんか?
痩田筋男痩田筋男

もしコンビニや自販機でペットボトル炭酸飲料を飲むことが習慣化していたら、それはものすごく体内脂肪を増やす行為だと思ってください。飲料と脂肪とは、一見結びつかないように感じますが、ほぼ直接的に関わっています。少し体内脂肪の話をしましょう。

体内脂肪と飲食物

飲食物の栄養は、たんぱく質、脂質、糖質の三大栄養素から成り立っています。生きていくために、どうしても必要な栄養素です。そこにビタミンとミネラルが加わって、健康な生活のために必要な五大栄養素となります。

このたんぱく質と脂質と糖質の中で、最も体内脂肪に変わりやすいのは、どれでしょうか。知らない方なら、ほぼ全員、脂質と答えるでしょう。脂なのだから、脂肪にそのままなるのだろうと。

しかしそれは間違いです。魚の骨を食べても、そのまま自分の骨の一部になりませんし、酵素を飲んでも、そのまま体内で酵素として働きません。

口から入った飲食物はいったん、胃腸で分子レベルまで分解されて、別の成分に再合成され、血液中に入り、体の隅々まで運ばれて、人体の一部になっていきます。脂を食べても、そのまま体内脂肪になるわけではないのです。

ではたんぱく質でしょうか。これも違います。たんぱく質は三大栄養素の中で、最も体内脂肪に変わりにくい要素です。

答えは、糖質です。糖質が最も太る原因なのです。糖質は、ご飯に含まれる炭水化物のものも、ケーキや炭酸飲料の砂糖のものも、同じブドウ糖となって、体内脂肪の主な原因となります。

ですから、栄養表示を見るときに、最も気をつけたいのが、糖質量なのです。しかし残念なことに、糖質はほとんどの商品で表示されていません。ではどうやって知るかというと、炭水化物の量です。

これでしたら法律で表示が義務付けられていますので、すべての製品にあるはずです。炭水化物=糖質+食物繊維 なので、炭酸飲料のように食物繊維がゼロのものは、炭水化物量=糖質量です。

飲んでる飲料の糖質をチェック

では実際に、お手元の炭酸飲料の栄養表示を見てください。100ML中の表示がされている場合、ペットボトルなら500mlなので、5倍にすれば良いです。

すると、たいていの炭酸飲料はペットボトル一本につき、50グラム前後の炭酸飲料=糖質が入っていることだと思います。50グラムの糖質というと、ショートケーキなら1個、大福なら2個分です。

ものすごい量の糖質が入っていますね。一日にペットボトル2本の炭酸飲料を飲む人は、大福4個食べたのと、同じ糖質を、炭酸飲料から摂取しているのです。

すごいことだと思いませんか?知らずに炭酸飲料を毎日飲んでいた人は、これを水やお茶や無糖炭酸水に変えるだけで、太りにくい体になるはずです。

主食を毎食、食べていますか?

日本人の主食といえば、白米です。朝食はパンの人が多いかもしれません。ほかには、牛丼や天丼などの丼もの、うどん、そば、パスタ、ラーメン、チャーハンなども、単品で食べることも多いでしょう。

これらにはだいたい、ざっくりいって、40~50gの糖質が含まれています。前述の通り、ショートケーキ一個分か、大福2個分と同じくらいの糖質量です。

毎食3回、主食を食べている人は、一日6個大福を食べているのと同じことになります。昼と夜にご飯のおかわりとか大盛りとかしたら、大福10個以上になります。

主食にこんなに糖質が入っているなんて、改めて数字で示されると、びっくりしませんか?でもこれが事実なのです。当たり前に主食を毎食食べるという習慣は、太りやすい体を作っているということなのです。

ですから主食を止めて、その代わりに糖質の少ないおかずを一品足せば、それだけで太りにくい体になるといえます。

おやつを食べていますか?

気軽におやつを食べている人、赤信号です。スイーツのように、甘いものなら糖質が入っているのがわかりやすいので、ここまで読んだ人なら、今後気をつけようと思うでしょう。しかし、塩系のスナックも要注意です。

ポテトチップスの栄養表示を見てください。炭水化物が商品のだいたい半分以上を占めていることがわかると思います。コンビニで売っているサイズは、60g前後の商品が主流なので、炭水化物は30g以上、よって糖質も30g以上になります。

塩味だけの甘くないポテトチップスなのに、30g以上の糖質が入っているのです。なぜなら、じゃがいもが主な原材料であり、じゃがいもは炭水化物の塊だからです。これがせんべい類になると、もっとすごいです。

炭水化物が商品の7割以上を占める商品もざらです。甘くも無いのに、ものすごい糖質がせんべいには入っているのです。お米が主な原料ですからね。

それを知らずに、日常的に食べている人は、やはり太りやすい体を自ら作っているといえます。これらのおやつを、チーズやするめや低糖質のスイーツなどに変えるだけで、大幅な糖質カットになります。

幸い世の中は糖質制限ダイエットのブームが長期化しており、低糖質のおやつ類は、増える一方です。ケーキ類やアイスだけでなく、ドラ焼きにまで、低糖質版がコンビニでも売られています。

普通のスイーツやスナック菓子などを、それらの低糖質の商品に変えるだけで、太りにくい体を直す大きな助けとなるはずです。

座ってばかりいませんか?

テレビやパソコンなどの前で座り続けている人、赤信号です。座っているときは、立っているときの、半分程度のカロリーしか消費していません。立っている時は、おおまかですが、体重x2x立ち時間ですが、座っているときは、だいたいその半分です。

もしあなたが体重50キロとして、一日8時間座っているとして、その半分でもいいから立つ事にすれば、200カロリー近いカロリーを消費することになります。200カロリーといえば、ジョギング20分に匹敵します。

座る時間を半分にするだけで、毎日ジョギングをしているのと同等のカロリー消費になるのです。お仕事や学校から帰ってきて、疲れたからずっと座っている人は多くありませんか?しかし本当に疲れたから座る必要はあるのでしょうか。

学校でもほとんどの職場でも、ほぼ一日中座っていませんか。そうなら、足腰は疲れていないはずです。帰宅後少しぐだーっとソファなどで寝そべってもいいと思いますが、その後、立ってテレビやスマホを見るだけで、太りにくい体になるはずです。

執筆者 痩田筋男について