痩田筋男痩田筋男

さて、糖質制限ダイエットもすっかり市民権を得て、ランチで定食のご飯を残す人を見るのも、まったく珍しいことではなくなりました。

お米の消費量は過去数十年で減り続けてきましたが、この糖質制限ダイエットのおかげで、さらに激減し、お米が日本人の主食というのも、そのうち過去の産物になるかもしれません。

わたしも炊飯器はまったく使わなくなりましたし、両親ですら、お米をほとんど食べなくなったようです。飲み会などで話しても、たいていの人は、炭水化物を制限しているといいます。

それほどまでに糖質制限ダイエットの浸透度はすさまじく、一過性のブームではなく、長期的な定着を見せた、これまでにないダイエット方法といえます。

なので、いまさら感はありますが、糖質制限ダイエットをおさらいの意味で考え直し、デメリットなども探りたいと思います。

糖質制限ダイエットの目新しさ

まず、糖質制限ダイエットというと、スナックやスイーツなど、甘いもの(糖質)を制限することだと、誤解されることが、かつてはありました。それは半分当たっていて、半分はずれです。

甘いモノを食べれば太るのは、大昔から知られており、目新しいことではありません。糖質制限ダイエットの斬新さは、毎日とっている主食(米、パン、麺)である炭水化物の糖質の多さに着眼したことです。

それまでは、太るからケーキをガマンするという人はいましたが、太るからお米をガマンするという人は、あまりいませんでした。

たまに食べるケーキよりも、毎日食べるお米や麺やパンの炭水化物に含まれる糖質のほうが、よほど量が多いのに、です。

炭水化物と糖質はほぼイコール

炭水化物とは、いったい何でしょうか。栄養成分表示では、「炭水化物-食物繊維=糖質」となっています。炭水化物とは、糖質と食物繊維を足したものです。ですから、食物繊維のほとんどない米・麺・パンなどは、ほぼ、炭水化物の量=糖質の量 なのです。

例えば、ラーメン一杯の糖質は60g、ご飯一杯の糖質は55g、玄米でも51gです。大福1個の糖質が25gなので、お米を毎日3回食べる人は、大福を毎日6個食べているのと、同じなのです。

いかにすごい量の糖質を、炭水化物として摂取しているかわかると思います。

驚くべき初期の効果

糖質制限ダイエットのメインは、ケーキなどの甘いモノを制限することではなく、米・パン・麺などを制限することにあります。

それまでものすごい量の糖質を、炭水化物として食べ続けてきたわけですから、それを制限するだけで、劇的な変化が起こるわけです。これが、糖質制限ダイエットを始めた人が、ものすごい効果を、比較的早い時期に感じることをできる理由です。

糖質制限ダイエットが一過性のブームだけではなく長期化している理由

糖質制限ダイエットはすでに、ブームの長期化というよりは、新しい生活様式の一部として定着しつつあります。このようなことは、かつてのダイエット方法ではありえなかったことです。

流行っては廃れていくのが、これまでのダイエット方法でした。それはなぜでしょう。1つ目は、ほとんどの人に、とてもわかりやすい効果が短期間で表れること。

しかしこれでは、カロリーダイエットと変わりません。長期化するには不十分です。理由の2つ目は、糖質制限ダイエットは、持続するのが苦痛ではない、ということです。

糖質制限ダイエットの継続が苦にならない理由

ダイエットを試した人なら、かつてカロリー制限を行ったことと思います。そして効果のあった人も多いと思います。しかし結局、長続きしなかったのではないでしょうか。その理由はずばり、続けるのが苦痛になるからです。

お腹が空いても、食べるのをガマンするか、もしくは低カロリーなものでお腹を満たすしかありません。しかしこんにゃくや寒天など、カロリーが微量なものは、とても少ないです。

しかし糖質制限ダイエットは違います。糖質(炭水化物)だけを制限すればよいわけですから、食べてよい食材は、ほとんど無限にあります。

肉、魚、野菜、豆、乳製品だけでなく、焼酎やウイスキーなどのお酒すら、がんがん飲み食いできるわけです。小腹が空いたときだって、最近ではコンビニにすら、低糖質をうたった甘いおやつがたくさんあります。

ここ最近の、低糖質のコンビニメニューの増加には、目を見張るものがあります。

糖質ゼロの麺の新製品もぞくぞく出ています。わたしも紀文の糖質ゼロ麺を食べましたが、焼きそばにすれば、普通の麺とほとんど変わりません。肉と白菜と糖質ゼロ麺なら、焼きそばだって、がんがん食べられます。

また常温保存できる糖質ゼロ麺は袋を開けてそのまま食べられます。メンマや香辛料とともに食べるととてもおいしいです。

炭水化物を抜いた生活に慣れてしまう

わたしは糖質制限ダイエットを1年以上続けていますが、最近では米・パン・麺などの炭水化物に対する食欲が、ほぼなくなりました。

たまに白米などを食べたりしますが、とても甘く感じ、ああ糖質のかたまりを食べているのだなあと、つぐつぐ感じるようになりました。制限前は、まったくなかった感覚です。

お米を食べながら、スイーツを食べるような感覚になることもあります。人類は誕生してからずっと、炭水化物を日常的に食べることをしてこなかったわけで、むしろ現代のように毎日何回も食べることのほうが不自然だから、糖質制限ダイエットの状態のほうが、むしろ人類の本来の生活習慣なのではないかとも、思っています。

デメリット~リバウンドや危険性はないのか

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短期間で効果も出るし、継続することも苦にならない。ここまでメリットだらけな糖質制限ダイエットだと、むしろ何か大きな欠点があるのではと疑いたくなるのが、人の性です。ここでは糖質制限のデメリットを考えて見ましょう。

食費が上がる

まず1つ確実にいえることは、食費が上がることです。定食でいえば、ご飯を残して、おかずや汁物だけを食べるわけですから、それだけでは足りません。

だからお腹を空かせることになりますが、それだとカロリー制限のように苦痛となり、長続きしません。間食か追加のおかずを食する必要が生じます。

ご飯やパンなどの炭水化物には、お腹をふくらますという意味もありますから、それを食べないかわりに、他のモノを食べるわけですから、どうしても食費が上がります。

エネルギー不足になる?

糖質制限の反対意見としてよくあるのが、脳のエネルギーは糖質なのだから、糖質を摂取しないと、頭が働かず、脳にもダメージを与えるという説明です。これは正しい面と間違った面があると思います。

徹底的に糖質カットした生活を続けると、たしかに、頭がぼーっとして、無気力になり、あぶない状態になるようです。

オードリーの春日さんは、ボディービルダー大会に出る際には、徹底した糖質カットをすることで、体脂肪率を限界まで下げるようですが、一日中ぼーっとして頭が働かず、その期間はずっと、体調もおもわしくないようです。

ですから、糖質を極端に制限すると、体に悪い影響が出るのは確かだと思います。ただこれに反論するならば、それはあくまで、糖質を制限しすぎたからで、そこそこ摂取していれば、そんな状態になることはないと思います。

だいたいほとんどの野菜にだって糖質は入っているわけですから、そこまで極端な糖質カットというのは、かなり特殊な食生活をしなければ、むしろ困難でしょう。

糖質制限ダイエットを長続きさせるコツ

糖質制限ダイエットの良いところは、ゆるゆるにやっても、効果が持続することです。ですからむしろ、頭がぼーっとするほど、糖質を制限することは、おすすめしません。きっとリバウンドすると思います。

むしろ徐々に、炭水化物を減らしていったらよいと思います。3食ご飯を食べていたら、それを2食にして、その後に1食のみ、それから時間をかけて、0食にする。

たまに食べたかったら、1週間に3回、お米や麺を食べるけど、それも徐々に減らしていく。甘いものも、低糖質のものに、徐々に代えていく。

前述のように、人はもともと炭水化物を頻繁に食べてこなかった動物ですから、じきに慣れていきますし、おやつも低糖質メニューがコンビニで続々と新発売されていますから、時代は糖質制限ダイエットの味方をしてくれています。

糖質制限ダイエットが定着することで変わる社会

かつては、職場でも飛行機でも車内でも、タバコを堂々と吸うのが当たり前でした。それが急に、吸わないことが、当たり前になりました。

わたしの想像では、米・パン・麺など、炭水化物を食べるのが当たり前の生活も、急ピッチで変化することになるだろうと思います。

米はわかりませんが、パンや麺などは、糖質カットの製品が、かなりのスピードでおいしくなり、やがてはスタンダードになるのではと思います。

それほどまでに、これまでわたしたちは、炭水化物から摂取する糖質というものに、無頓着だったともいえるのではないでしょうか。

執筆者 痩田筋男について